ハウスメーカーと工務店 どちらがお得？～短期的視点～

ハウスメーカーと工務店の坪単価を比べると、圧倒的に工務店は安いですよね。

でも、表面的な費用だけにとらわれていると、後悔するかも知れません。

まずは、私たち建てる側(施主)の希望を明確にしておく必要があります。

「在来工法(木造軸組工法)を希望しているのか？」

「2×4(ツーバイフォー)工法が良いのか？」

「木造でなく、鉄骨構造を希望するのか？」

「全館空調システムを導入するのか？」

「大空間の部屋を作りたいのか？」

人それぞれ、理想とする家は違いますので、ハウスメーカーか工務店かを選ぶ前に、「どのような造りの家を建てたいのか」を、しっかり自分自身に問いかけて、決めておいて下さいね！

ハウスメーカーが良いのか、工務店が良いのかは、ご自身がどのような仕様の住宅を希望するのかによって変わってきます。

例えば、2×4工法で全館空調を導入したいのに、工務店を選んでしまった場合は、どうなるでしょう。

2×4工法で全館空調の住宅を、建て慣れている工務店であれば良いですが、なかなかそのようなところはありません。

ほとんどの工務店は、在来工法なので、お客様から2×4工法で全館空調という条件を出されたら、今まで付き合いの無かったメーカーで部材を取り寄せなければいけません。

付き合いの無かったメーカーからの発注だと、当然一つ一つの部材の単価も上がりますし、手間も時間もかかり、人件費もアップします。

ノウハウも無く、慣れない施工で、ミスが増えるかもしれませんし、無駄な負担が増えることは、目に見えてますよね。

そうなれば、結果として、2×4工法と全館空調を得意とするハウスメーカーの方が、安かったともなりかねません。

逆に、構造は在来工法(木造軸組工法)で良いけれど、家の外観や間取りにこだわりたい。

土地も比較的、広さに余裕があって、間取りに制限が無く、持っていきたい場所に部屋を作れる。

こういった状態の方でしたら、工務店が向いているかもしれませんし、ハウスメーカーと比べても、はるかに坪単価を抑える事が出来るでしょう。

通常、ハウスメーカーで建てられる方は、費用を抑えるために、総二階建ての外観形状が多いものです。
(建築費に余裕がある方なら別ですが。。。)

家の形状が、正方形や長方形でなく、凹凸の多いものにしてしまうと、ハウスメーカーで建てる場合は、建築費面で大変な事になりますから。

間取りに制限をかけずに、好きな場所に部屋を設置するということは、家の形状自体が凹凸になりがちで、細かい部材が増えることもあって、坪単価が大幅アップするのです。

ハウスメーカーは、あらかじめ形状がパターン化されているところもあって、その形状から外れてしまうと、50万円、100万円と平気で建築費がアップしますよ。

一方、多くの工務店の場合は、得意、不得意な形状などありますが、基本は建築部材があらかじめ一律にと決められていないので、自由が利きやすいのです。

ハウスメーカーか工務店かに迷われているなら、「坪単価が抑えられる」「低コストで建てられる」からと、判断を急ぐのではなく、ご自身の希望を整理した上で、決定されると良いでしょう。

⇒ハウスメーカーと工務店 どちらがお得？～長期的視点～